
高嶋 英男 『鰹節彫刻』







近年、私は密かに鰹節を使って色々な「かたち」を彫りだすということをしている。
そしてそれを「鰹節彫刻」と呼んでみることにした。
鰹節にはとても興味深い造形性、視覚性がある。食品として異常なまでの硬さを持ち、表面の質感も含めそれはまるで古い家屋の柱の破片や民芸品のようなものにも見えたり。
長い時間をかけ「保存」のために極限まで硬くなるという進化をとげ、古木のような色、形となった鰹節。しかしそれをひとたび作品として展示しようとすれば匂いやカビなど時には「展示」という形式から取り扱いの難しい存在にもなってしまう。
彫刻と工芸の間にあるもの。美術と見なされるものとそうじゃないもの。展示出来るものと展示出来ないもの。人は案外そういったことに無意識に線引きをしている。しかしその境界は実は曖昧なものでもあったりする。いろいろなものの間に存在する「鰹節彫刻」。 そんな「あいまい」さもまた魅力的に感じる自分がいる。






